実が落ちる前に

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岡嶋二人「そして扉が閉ざされた」、極限状況の密室!?驚きの真相は?感想・ネタバレあり


そして扉が閉ざされた (講談社文庫)

富豪の若き一人娘が不審な事故で死亡して三ヶ月、彼女の遊び仲間だった男女四人が、遺族の手で地下シェルターに閉じ込められた! なぜ? そもそもあの事故の真相の何だったのか? 四人が死にものぐるいで脱出を試みながら推理した意外極まる結末は? 極限状況の密室で謎を解明する異色傑作長編推理。

 

感想(注ネタバレあり)

「時限病棟」からの続きで、この小説を再読。

イムリミットがあるのと、餓死するのとどっちが嫌かなあなんて、考えながら読みました。

車を落とすトリックは、よくあるやつですね。名探偵コナンでも同じトリックがありました。本当にできるのか、一度実際にやってみたいトリックの一つです。

母親が娘の死を事故でなく事件(殺人)だと確信するのは、車のシートの位置だけ?あとは、核シェルターに残っていた(残っていたのかな?彼や彼女が掃除しなければ残っていただろうけど)血痕?凶器は母親は気付いていなかったということでいいのかな?でも、核シェルターに血痕が残っていたのなら殺人事件の有力な証拠になるし、それが咲子のものだ判明すれば、警察だって事件の可能性を考えるだろうに……もしかして、この小説が発表された頃はまだ血痕(血液)のDNA鑑定ができなかったのかな。

調べてみると、「そして扉が閉ざされた」が講談社から出版(発表?)されたのが1987年。DNA鑑定による冤罪事件で有名な足利事件が発生したのは1990年5月。足利事件で逮捕の決め手となったのが、被害者の衣類に付着していた体液のDNAの一致でしたが、当時のDNA鑑定の精度では、別人であっても1.2/1000の確率でDNA型や血液型が一致する可能性があったそうです。なるほど、ということは、「そして扉が閉ざされた」発表当時はDNA鑑定の精度はまだ低かったわけですね。ただ、血液のDNAから「お前が犯人だ」というのはリスクがあっても、被害者(咲子)の血液だと特定するのは当時(1987年)でも難しくないんじゃないかな。まあ、そうはいっても、岡嶋二人さんらがこの小説を書いたのは1987年よりも前だろうし、その頃、DNA鑑定が一般に知られていたかは不明、「血痕→DNA鑑定すれば誰のものかわかる」という発想は当時はなかったかもしれません。DNA鑑定の歴史は、今度調べたいと思います。

母親が娘の死を事件と確信した根拠が、車のシートだけだったのなら、根拠としては薄弱すぎるかなと思いました。でも、母親って子供のためならそんなものなのかもしれませんね。

登場人物は皆さん、びっくりするくらい魅力がないですね、誰とも友達になれそうにないや(^-^;でも、私は嫌いじゃないです。こういう推理小説のステレオタイプな登場人物たち。アガサクリスティの小説に出てきそうな登場人物だなと思いました。

咲子もあんな場所に凶器を、それも突き刺す(突き刺さる?)ようにして置かなきゃよかったのにね(´・ω・`)ああいうものは寝かせて置かなきゃ危ないに決まっているじゃん。とがったものが苦手な私があの場にいたら、置いたのが自分でなくても、すぐに直しちゃうと思います(笑)

あと、シェルターから咲子を持ち上げた彼は力持ち、それだけで私だったら惚れちゃうかも。ヒロインはあんなまぬけなバンドマンのどこがいいのやら(´・ω・`)

 

トリックのメモ

CはBをかばい、BはAをかばう

延髄、アイスピック

氷がなくなったことを隠すために、アイスボックスのふたをあけて中身はとけたと思わせる(氷はとける、水をいれときゃばれないね)

車と死体、同時に落ちたとは限らない

氷だけだとすべってうまくかめないから新聞紙にくるんで