実が落ちる前に

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貫井徳郎『失踪症候群』感想とトリックのメモ(ネタバレあり)


失踪症候群 新装版 (双葉文庫)

 「若者たちの失踪の背後にあるものを探って欲しい」依頼に応えて、環敬吾はチームのメンバーに招集をかけた。私立探偵・原田柾一郎、托鉢僧・武藤隆、肉体労働者・倉持真栄。三人のプロフェッショナルが静かに行動を開始する。暴かれる謎、葬り去られる悪。ページを捲る手が止まらない『症候群』三部作第一弾!

 

感想(ネタバレあり)

刑事部長さんは、何を期待して(予想して)依頼したのだろう……戸籍の交換?でも、結局戸籍の交換に関しては、警察は事件にしないということですよね。じゃあ、この調査費用って無駄遣いなんじゃ……(´・ω・`)それとも、刑事部長さんや環さんは大麻の密売も予想していたの?

失踪については、早い段階で種明かしされます。小説のやり方だと、完全に行方をくらますのは無理そう、ですね。住民票や戸籍がほしいという欲がある限り、完璧な失踪は無理そうです。それに、戸籍の交換相手に気を付けないと、吉住君みたいな目にあったり、知らないうちに借金を相続しちゃったりしそうです。若者の悩みくらいなら、アパートそのままで、親に行き先を告げず、ふらっと一人旅に出るくらいでいいんじゃないかな。で、帰りたくなったら帰る、と。戸籍交換したからといって、一生ゲームで遊んでいられるわけじゃないし。

そういえば、東野圭吾さんでも戸籍交換の小説があったような……あっちは失踪目当てではなかった気がしますが。

戸籍交換は、カウンセラー(刑事部長さんと環さんが話し合っていた失踪者の共通点にあったので)が仲介していたのだと思っていたのですが、不動産会社の社員だったとは……依頼者がいても不動産会社社員では相手を探すのが難しそう、たしかに効率の悪い副業ですね。

途中から失踪以外のことがメインになります。こっちはそれほどびっくりする内容ではありません。やばいバンドがやばいものを売っていた、インド帰りの学生がそれを作っていたという、ただそれだけの話です。意外性は特にありません。

三部作の第一作目なので、事件がどうこうというよりも、登場人物の紹介的な感じでした。

 

トリックのメモ

住民票移動で行方知れずに。

親が住民票を実家に移してしまったら、次の引越しや健康保険で困りそうです。

 

 

次は、二作目の誘拐症候群を読みます。


誘拐症候群 <新装版> (双葉文庫)


殺人症候群 <新装版> (双葉文庫)