実が落ちる前に

自作小説を公開するブログです。暇なとき、読んでいただけたらうれしいです。小説は作品ごとにカテゴリー分けしています。日記や雑文はその他カテゴリーです。

貫井徳郎「誘拐症候群」感想とトリックメモ(ネタバレあり)、症候群シリーズ2作目


誘拐症候群 <新装版> (双葉文庫)

 警視庁人事二課の環敬吾が率いる影の特殊工作チーム。そのメンバーのある者は私立探偵であり、托鉢僧であり、また肉体労働者である。今回の彼らの任務は、警察組織が解明し得なかった、自称・ジーニアスが企てた巧妙な誘拐事件。『症候群シリーズ』第二弾。再び現代の必殺仕置人が鮮やかに悪を葬る!

 

感想(ネタバレあり)

自分の子でもないのに、善意でお金を運んであげて、ちゃんと犯人に届けたのに、警察や親からこんな扱いを受けるのか……(´・ω・`)私、頼まれても身代金の運搬役は引き受けまい、誰も私には頼まないか(;´∀`)心もとなさすぎるわ。

 

二つの誘拐事件が起きます。

一つは、ジーニアスが首謀者の小口誘拐。「このくらいの金額なら」という被害者の心理をうまくついた犯罪です。磯村さんが動いてくれてよかったですね、環さん。磯村さんが田村さんと接触しなかったら、原田さんたちはいつまでも田村さんに張り付かなきゃいけないところでした。ジーニアスを逮捕するくだりはなあ……あまりスマートではなかったかな。

 

もう一つは、金持ちの孫を誘拐して大金をせしめようという、至極ノーマルな誘拐事件。身代金の受け取り方法からは想像できない、間抜け二人組が犯人でした。本当にこの二人が犯人?と私は、最後の最後、解説のページをめくるまで疑ってしまいました。だって、本物のお札と偽札の区別もつかない間抜けだよ?黒幕は絶対、父親だと思っていました。ちぇっ、外れたよ(´・ω・`)

あと、犯人が明石ビルの前でカローラを入れ替えるとき、警察は何をしていたのだろう。カローラを見張っていなかったのか?それとも、犯人の一人が武藤さんにそっくりで、武藤さんが乗り込んだと思ったのか。そうだとしても、白のカローラが同じ場所にとまったら怪しいと思うだろうに。もしかして、警察は明石ビルまで武藤を追えなかったのかしら。それはそれで、身代金を運搬する車を見失うなんて警察の失態だわ。

犯人は短い距離でも、発信機つきのカローラに乗って移動したのだから、犯人がカローラを乗り捨てたときが絶好の逮捕チャンスだったんだし(´・ω・`)それにしても、犯人は警察が目と鼻の先にいるかもしれないというのに、危ない橋を渡ったなあ。人を雇ったかな?

 

誘拐症候群はシリーズの2作目で、前作「失踪症候群」では明らかにされていなかった武藤さんの過去(警察をやめて托鉢僧になった理由)が書かれています。前作とは人が変わったんじゃないか!?というくら、今作の武藤さんが熱い男でした。だけど、私は得体が知れないけど仕事はスマートにこなす武藤さんが好きだったんだよなあ。無様だったり熱くなって周りが見えなくなった武藤さんは「えっ、こんな人だったんだ」とちょっと残念。相手は二人でしかも隙をつかれたとはいえ、パチンコ屋の店員とサラリーマン程度にのされてまんまと身代金を奪われるのも、格好悪い。私、次回からは倉持さん推しに移行します( *´艸`)

 

トリックのメモ

車ごとすり替え(発信機付き)

ロイコ化合物(今度調べてみます) 

 

次は症候群シリーズ第3弾!最終作を読みます。


殺人症候群 <新装版> (双葉文庫)