実が落ちる前に

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貫井徳郎「殺人症候群」の感想とトリックメモ(ネタバレあり)、症候群シリーズ読了(`・ω・´)ゞ


殺人症候群 <新装版> (双葉文庫)

 警視庁内には、捜査課が表立って動けない事件を処理する特殊チームが存在した。そのリーダーである環敬吾は、部下の原田柾一郎、武藤隆、倉持真栄に、一見無関係と見える複数の殺人事件の繋がりを探るように命じる。「大切な人を殺した相手に復讐するのは悪か?」「この世の正義とは何か?」という大きなテーマと抜群のエンターテインメント性を融合させた怒涛のノンストップ1100枚!

 

感想(ネタバレあり、未読の方は見ないでください)

 

前作で武藤さんから倉持さんに乗り換えたところだったのに(´;ω;`)ウッ… まあ、いいや(笑)

症候群シリーズの3作目で、これでこのシリーズは完結なのかな。これからシリーズの新しい作が出たりするのか。でも、これももう10年以上前の小説ですよね。今まで、新作が出ていないのだから、もう出なさそうです。

シリーズの最終作だと思うと、なんだかなあ……もう少し、環チームの面々に活躍してほしかったかな。今回は、犯人側の視点が多かったです。そのため、犯人側の事情はよく分かった、分かりすぎて途中で飽きちゃうくらいでした。「謎」がなかったからなああ、響子さんサイドにしても、和子さんサイドにしても。こうこう、こういう事情で、こういう方法でターゲットを探して、こういう方法で殺していますというのが、全部明かされていました。謎といえば、響子のパートナーくらい?でも該当者は一人しかいないから、謎でもないか。パートナーのバイタリティーにはびっくりしたけどね( ゚Д゚)仕事して、仕事以外の捜査もして(和子さんの件ね)、さらに人殺しまで!体いくつあるの!?と思ってしまいました。

 

ドナーカードについては、この小説が最初に出版されたときにはなかったようですが、現在は運転免許証に記入欄がありますよね。免許証を見てみると、自筆の署名と日付を記入するようになっていました。ドナーカードでは、家族の記入欄もあったような気がするのですが、免許証には家族欄はありません。

ドナーカードを持っている人を狙うというのはおもしろいなと思いました。でも和子さんの方法では確実じゃないうえに、効率が悪いです。免許センターでドナーカードを手に取る人を見つけるのも、その人が用紙を書き損じるのもとても低い確率。ドナーカードを手に取っても、ちゃんと記入してくれるか、携行してくれるとは限らないし。私だったら、そんな偶然待てないや。書き損じだけ拾って、ドナーカードは自分で用意しちゃうかも(;´∀`)家族欄は絶対必要というわけではないだろうし、ドナーカードで筆跡鑑定をするなんて聞かないし。筆跡まねて書いておけばOKじゃん、あとは殺した後、財布にでも入れておけばよし、財布に最初から入っていれば入れなきゃよし。ということは、殺した後は逃げずに助けるふりをした方がいいね。で、救急車や警察が来る前にさっといなくなる。運転手さんに見られるけど、どうせ中年の女性としか覚えられない。ひき逃げならもっといい。だから狙うのは、ドナーカードを手にとった人じゃなくて、尻ポケットに財布を入れている人。これだ(゚д゚)!男性や若者だと、けっこう多いですよね。

響子さんと和子さんの最後はかわいそうですが、自業自得ですし、倉持に殴られてもあれだけの元気が残っていた彼がすごかった、一枚上手だったので仕方ないです。でもあれって、倉持さん、手加減していたの?彼、えらい元気でしたが。

 

エンターテインメントであり、社会問題もあり、登場人物の心情も丁寧に書かれている、貫井徳郎らしい小説でした。でもシリーズの最終作としては、ちょっと不満。環チームの活躍が見たかったし(しつこいですね(;´∀`)、でも最終作でチームばらばら、どんな活躍をしたのかよく分からない、そのうえ一人を除いて殺人犯みんな死亡、倉持も逃がすって……活躍どころか失態しかない)、環さんのことももう少し書いてほしかった。環さんの考えが最後まで分からずじまい。ミステリアスな人物のままで終わってしまいました。

 

最後、どうでもいい話ですが、私は響子みたいな女性は嫌いです。「正義のために悪を滅ぼす」はいいけど、なんで肝心のところを他の人にやらせるのか。なんでそこで男を頼るのだろう。自分でやれよと思うので、響子はあまり好きでありません。

 

私は今年免許更新だったのですが、そういえば免許を更新してから書いていなかったなと思って、さっき記入しました。